脳卒中

脳卒中とは

脳卒中とは、脳の血管が詰まったり破れたりすることによって、脳が障害を受ける病気です。脳卒中を発症すると、障害を受けた事により身体機能や言語機能が失われたり、場合によっては死に至ることもあります。

脳卒中の治療方法

脳梗塞

血栓溶解剤の投与
発症から4.5時間以内であればt-PAという血栓を溶かす薬剤を投与します。

血管内治療
t-PAが適応外であったり、効果がない場合、脳の血管にカテーテルを入れ、血栓を取り除きます。

くも膜下出血

手術・血管内手術
破裂した脳動脈瘤が再破裂するのを防ぎます。動脈瘤の根元をクリップで閉じたり、カテーテルで動脈瘤を詰めるコイル塞栓術などを行います。

脳出血

外科手術
開頭し出血によってできた血のかたまりを取り除き、出血を止めます。

2019年10月カテーテル装置をリニューアルしました。以前の装置と比べ画質も向上し被曝線量も減り、より安全によりスムーズに検査や治療を行え検査時間も短縮し患者さんの負担も減りました。

■頸動脈ステント留置

コイル塞栓術

■血栓回収術

脳卒中の種類

クモ膜下出血(破裂脳動脈瘤)

くも膜と呼ばれる脳表面の膜と脳の空間(くも膜下腔と呼ばれ、脳脊髄液が存在している)に存在する血管が切れて起こる出血です。

脳内出血

脳の血管が破れて、脳内に血液が流出する状態です。 血の塊を作り、脳を圧迫します。糖尿病、高脂血症や高血圧などにより動脈硬化が進むと、脳の深くの細かい血管がもろくなり、破れやすくなると考えられています。

脳梗塞

脳の血管が突然詰まって、血流が途絶え、脳の神経細胞が死んでしまう病気です。脳梗塞の種類には、心房細動などの不整脈が原因となり血栓が心臓から脳に流れて詰まる“心原性脳塞栓症”、脳血管の動脈硬化が原因となる“アテローム血栓性脳梗塞”、脳内の細い血管が閉塞するラクナ梗塞などがあります。

一過性脳虚血発作

一時的に脳に血流が流れなくなり、神経脱落症状が現れる発作をいいます。

未破裂脳動脈瘤

未破裂脳動脈瘤とは、脳動脈に瘤ができ、その瘤が場合によっては破裂するかもしれない状態の脳の疾患です。

頚部内頚動脈狭窄症

頸部の頸動脈分岐部の動脈硬化性により脳へ走行する血管(内頚動脈)が狭窄する疾患です。これにより脳内への血流量の低下をきたしたり、この部分に付着していた血栓の遊離により脳梗塞を引き起こす原因となる疾患でもあります。

解離性脳動脈瘤

解離性動脈瘤といって動脈の壁が裂けてできたものがあり、クモ膜下出血を引き起こすことがあります。

脳動静脈奇形

脳動静脈奇形とは、脳血管が形成される妊娠初期の胎児の異常により、毛細血管が作られずに動脈と静脈が直接つながってしまった先天性の病気ですが、遺伝する病気ではありません。

モヤモヤ病

モヤモヤ病は脳の血管に生じる病気です。 内頚動脈という太い脳血管の終末部が細くなり、脳の血液不足が起こりやすくなります。

脳卒中の症状

脳卒中では次のような症状が突然起こります。このような症状がみられたら救急車を呼んでください。

  • 激しい頭痛
  • 胸の痛み
  • めまい
  • 吐き気
  • ろれつがまわらない
  • 物を落とす
  • 片目が見えづらい
  • 片側の麻痺

日本脳卒中学会『一次脳卒中センター(PSC)』施設認定

熱海所記念病院

熱海所記念病院は一次脳卒中センターとして、救急隊と協力し急性期脳梗塞のカテーテルを用いた血栓除去術の早期施行に取り組んでいます。

その良好な成績が論文となり脳卒中学会より発表されております。
下記リンクからご覧いただけます。