ダ・ヴィンチとは
日本では男性特有の前立腺がんが急激に増加しており、特に中高年の罹患率が高まっています。前立腺がんを根治する標準治療法は前立腺の全摘出であり、技術的に大変難しい手術ですが、『ダ・ヴィンチ』なら、より正確で精緻な手術を行うことができます。
従来の手術での課題・・・
出血量の多さや術後の「尿失禁」や「性機能障害(勃起不全)」
『ダ・ヴィンチ』を用いた場合・・・
低侵襲性
出血量と傷痕を抑え、術後の疼痛を軽減
機能性
視野拡大と緻密な作業が可能になり、がん細胞を全て取り除く確率がアップ。
根治性が高い。
確実性
術後の尿失禁や性機能障害を低減
対象疾患と治療方法について
前立腺がん
前立腺の全摘手術は、前立腺がんを根治させる基本的な治療法です。 この全摘手術をより安全・確実に行い、合併症の危険も低下させるのが手術用ロボット「ダ・ヴィンチ」。
全摘手術では、前立腺を切除した後、残った膀胱と尿道をつなぎあわせますが、これも開腹手術では難しい手術でした。腹腔鏡手術でも2次元のため距離感がわからず目的の部位を切除するのに、手前から順に切っていかなくてはいけませんでした。
技術的に難しい手術といわれてきた前立腺全摘手術ですが、「ダ・ヴィンチ」なら出血量も少なく神経や血管を傷つけることもなく、正確で精緻な手術を行うことが出来ます。
その他の対象疾患
前立腺がん治療の標準治療法ですが、術後の尿失禁や性機能障害が問題とされてきました。「ダ・ヴィンチ」を用いた手術の導入により、これらの後遺症は極めて少なくなることが期待されています。
治療方法
前立腺がんの治療
前立腺がんの治療は、従来、70歳以下でがんが前立腺内にとどまる場合は、手術(前立腺全摘除術)が第一選択となっています。そのほか症状によっては、放射線治療、ホルモン療法、経過観察などさまざまな選択肢がありますが、十分な検討を重ね、患者さまと御相談の上、治療方針を決定いたします。
前立腺全摘除術
第2期までの早期がんに適用とされ、第3期以降の進行がんについては議論されているとこです。開腹・腹腔鏡手術では排尿障害や性機能障害を起こすことも多かったのですが、「ダ・ヴィンチ」を用いた手術では後遺症は少なくなります。
受診と入院について
受診のご案内
Outpatient Information
泌尿器科(腎センター)の受診
まずは、泌尿器科(腎センター)を受診してください。
初診の方は総合受付でカルテを作成してからのご案内になります。
※紹介状をお持ちでない方は診察料とは別に特定療養費(当院は¥2,700-)をご請求いたします。
入院のご案内
Hospitalization
ダ・ヴィンチでの入院手術
ダ・ヴィンチ手術は他の手術に比べて患者さんの負担も少なく比較的入院期間も少なく回復も早い傾向にあります。
入院は手術の前日、術前検査を受けて翌日の手術に備えます。通常は術後の疼痛も少なく、翌日には歩行も可能です。カテーテルを抜くまでに6日間ほどかかるため入院期間は1週間ほどかかりますが、術後の状態と患者さんの希望によっては、早期の退院も可能です。